動物園の展示の基本と種類を解説!
動物たちを身近に感じられる娯楽施設として親しまれている動物園では、動物たちが快適に過ごしつつ、来園者が楽しみながら学べるように展示方法が工夫されています。
この記事では、動物園の展示の基本と主な種類について解説します。
動物園の展示の基本
動物園の展示においては、動物たちの魅力を伝えるとともに日頃の飼育への配慮も求められるため、動物、飼育係、来園者のニーズを満たす必要があります。
まず、動物福祉上の最低条件を満たすことが求められます。具体的には、渇き、飢え、栄養不良からの自由、不快からの自由、痛み、傷害、病気からの自由、自由な行動を発現する自由、恐怖や抑圧からの自由です。それらを保障するために、動物には十分なスペースや快適な環境、適切な施設を提供する必要があります。
次に、飼育係が動物を適切に管理できるような飼育施設であることも求められます。餌の管理、逃走防止、掃除や排水のしやすさ、捕獲や保全の容易さが考慮されている必要があるのです。また、飼育係が安全に出入りできるように設計されているかも重要です。
来園者にとって理想的なのは、活動的な動物を自然な環境で観察できる展示です。特別な経験ができる、ふれあいや餌やり、間近での動物観察といった体験型の展示も人気です。
また、安全性への配慮として、動物園職員や来園者が園内で安全に過ごせるよう、地震などの災害対策も必要です。
参考:飼育施設:動物展示の工夫
動物園の展示方法・種類
主な展示方法・種類として「形態展示」「生態展示」「行動展示」があります。
形態展示
動物の形を見せることを目的とする展示方法です。動物の形態を認識させる昔ながらの方法で、形態展示では、分類学的展示や地理学的展示が行われますが、基本的には演出等はありません。
動物との距離が近く、動物の存在や形が明確にわかることがメリットとして挙げられます。特に幼児など小さな子どもには好評で、展示コストが安く、狭い土地でも可能です。
一方、デメリットとしては、変化が乏しく、動物の野生下での行動が発現しにくいこと、また飼育環境が劣悪に感じられることなどが挙げられます。しかし、それらは工夫次第で改善することも可能です。
生態展示
動物の生息環境を再現した展示方法です。動物が自然に近い環境で生活するように、生息地に類似した植生を再現します。メリットとしては、動物たちの自然な行動を観察できる点です。それにより、動物たちの自然な生活様式を学ぶことができます。
一方、動物との距離が遠くなるため、場合によっては動物が隠れてしまい、個体が見えにくくなることがデメリットです。また、広い土地が必要になるため、飼育頭数が限られ、コストも高額になります。そのため小規模な動物園では導入が難しい場合もあります。
行動展示
動物の運動能力や行動特性に焦点を当てた展示方法で、旭川市旭山動物園がその取り組みで有名です。旭山動物園では、敷地の狭さや予算の制約から生態展示を断念し、低コストで魅力的な展示方法としてアクリルを用いた行動展示を導入しています。
行動展示のメリットは、低予算や小面積でも導入が可能なことです。動物の自然な行動を引き出すための装置や設備などは、比較的手軽に設置できるため、多くの動物園で取り入れられています。また、動物たちのダイナミックな動きを観察できるため、来園者にとって魅力的で興味深い展示となります。
一方、様々な装置や構造物を追加することによって景観が損なわれやすいのはデメリットです。例えば、動物たちの行動を引き出すための構造物が多く設置されると、全体の見た目がごちゃごちゃしてしまうことがあるのです。
それでも、行動展示は動物の魅力を大いに引き出し、来園者に新たな体験を提供する方法として高く評価されています。特に、旭山動物園は行動展示による見せ方の工夫によって集客数を増加させ、その成功事例として他の動物園に大きな影響を与えました。
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動物園の展示について
動物園では動物の快適性と飼育のしやすさに配慮しつつ、来園者が楽しめる見せ方の工夫をすることが求められます。
主な展示方法の種類としては「形態展示」「生態展示」「行動展示」があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
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