テック大洋工業のものづくり

テック大洋工業

材料の選択

材料の選択
Materials

長年にわたり景観製品を世に送り出してきた経験による適切な材料の選定と最新の材料の知識により、短期の景観だけではなく、長期間にわたり安全性が高くコストにメリットのある商品をご提供します。

金属材料

炭素鋼

炭素鋼

人は古く紀元前3000年頃から「鉄」を装飾や道具として加工し使用してきました。「鉄」は世界に広がる中で加工技術が向上し、より強い合金である「鋼」に加工されるようになり、現在では世界の金属材料生産量の90%以上が「鉄鋼」となっています。「鋼」とは「鉄」を主とした合金の一種で、「鉄」に約2%以下の炭素を合金させた実用鋼を「炭素鋼」と呼びます。
「炭素鋼」の中で最も広く使用される「鋼」は一般構造用圧延鋼材の一種であるSS400で、3桁の数字は材料の引張強さを表しており、引張強さが400N/mm2以上の構造用鋼であることを示しています。その他にSS490などが使用されることもあります。材料は比較的安いものの腐食により構造に欠陥を生じるケースもあり、適切な防錆が必要となります。

耐候性鋼材

耐候性鋼材

耐候性鋼材は、普通鋼材に適量の銅、クロム、ニッケルなどの合金元素を添加することにより「耐候性」という特性を得た鋼材です。耐候性鋼材の優れた耐候性は、年月の経過とともにその表面に次第に緻密な安定さびを形成し、水と酸素の透過を妨げ、以後の腐食反応を抑制すると考えられています。錆の被膜により防錆を行うので無塗装の裸仕様が可能ですが、錆汁の流出などの問題から適切な対応が必要とされる事が多くなります。コストはSS400に比べ数割高いものの、SUS304に比べると圧倒的に安価であり、耐候性、耐食性、コストのバランスに優れた鋼材と言えます。また、SS400に比べ1.2倍程度の強度があり、部材の削減によるコストダウンに貢献できます。

ステンレス鋼

ステンレス鋼

金属の耐食性向上には合金化などの方法で材料を腐食されにくい状態に改良する方法があります。鉄にCr(クロム)を添加し腐食に対する耐性を高めた鋼がステンレス鋼(Stainless Steel)です。添加されたCrは空気中で酸化して鋼表面にとても薄い「不動態皮膜」と呼ばれる酸化皮膜を形成し、この被膜がステンレス鋼を錆から守ります。ステンレス鋼にはCrだけを主な合金元素とするクロム系ステンレス鋼と、Ni(ニッケル)を組合わせてさらに耐食性を向上させたクロム-ニッケル系ステンレス鋼があります。特に含有量が18%Cr-8%Niの「18-8ステンレス鋼」はクロム-ニッケル系ステンレス鋼の基本組成であり、JIS規格ではSUS303及びSUS304として一般的に使われています。Niを組み合わせる事で常温でもオーステナイトの結晶組織を保つ事からオーステナイト系ステンレスとも呼ばれます。全ステンレス鋼のうち60%以上はオーステナイト系ステンレス鋼と言われ、さまざまな製品に幅広く使用されています。

アルミニウムとアルミニウム合金

アルミニウムとアルミニウム合金

アルミニウムは比重が鉄の3分の1と軽量で軟らかく加工性の良い材料です。大気中では酸化被膜(アルミナ)によって保護されるため耐食性も高いのですが、そのままでは傷が付きやすく耐食性にも影響するため、一般的に陽極酸化処理(アルマイト処理)によって人工的に厚く丈夫なアルミナ被膜を作り、耐食性と耐摩耗性を向上させています。その他の特性としては熱伝導性、電気伝導性も良いことが知られています。SS400に比べ強度は劣りますが、その加工性の良さからさまざまな生活用品や工業製品に利用されています。また樹脂などと組み合わせた複合材料としても優れた性能を発揮する金属です。

チタンとチタン合金

チタンとチタン合金

チタンの比重は鉄の60%と軽量で、比強度(質量当たりの強度)が高く、ステンレス鋼やアルミニウムと同様に表面に非常に安定した不動態被膜を形成して耐食性が高いため、特に航空・宇宙分野に多く用いられています。合金化することであらゆる分野に用途は広がりつつありますが、成形・加工性は炭素鋼より劣り、また大変高価な材料です。

亜鉛

亜鉛

亜鉛は「ジンク」とも呼ばれる青白白色の光沢がある金属で、酸、アルカリに溶ける性質があります。亜鉛の塩化物である塩化亜鉛は乾電池や活性炭の製造などに使われており、銅との合金は真鍮として様々な製品に使用されています。亜鉛は鉄た鋼に比べてイオン化傾向が大きい(錆びやすい)ので、接触させておく事で鉄や鋼の腐食を防ぐ事ができます。溶融亜鉛めっきは高温で溶かした亜鉛に鋼材を漬けて亜鉛の皮膜として鋼材を保護するだけでは無く、亜鉛皮膜の表面に生成される腐食生成物は不動態皮膜となり、より強固に鋼材を保護します。亜鉛皮膜に傷が入っても鉄や鋼より先に亜鉛が腐食するため鉄や鋼は長く守られます。この自分を犠牲にして他を守る作用を「犠牲防食」と呼び、鋼材の防食法として世界中で広く利用されています。

木材と木質系材料

地産木材

地産木材

国土の70%が森林と言われる日本ですが建築資材における国産材の自給率は長く低迷を続けていました。近年になって林野庁の後押しもあり、ここ数年は向上の傾向にあります。当社ではその地域の風土や気候に合う地産木材を使用して商品を製作する事ができます。エコマテリアルとしての木材にも力を注いでいきます。

国産木材

国産木材(スギ、ヒノキ)

日本を代表する針葉樹である「スギ」と「ヒノキ」。ヒノキはスギよりも量が少なく、植林から収穫までの手間と時間がかかるため、高価な木材として扱われています。一方、スギは人工造林により国内でも多く植林されており、秋田地方や屋久島などは天然スギの産地として有名です。木材は保存処理を適切に行うことで、腐れ・シロアリなどによる劣化を遅らせ耐久性を向上できます。加工しやすく身近な優れた材料です。

ハードウッド

ハードウッド

硬く耐久性の高い天然木材を「ハードウッド」と呼び、主にデッキの材料として使用されています。多くが東南アジアや南米などが原産の広葉樹で、硬く重い一方、非常に耐久性が高いという特徴があります。見た目にも高級感があり腐りにくく防腐剤不要などメリットも大きい材料です。当社ではご希望の材料を使用し、デッキに限らず様々な製品を製作いたします。

合成木材

合成木材

樹脂と木材を組合わせることにより機能性を上げた材料です。細かく粉砕された木質材料が樹脂と混ぜられて成型されています。樹脂が木質材料を保護しているので、高耐久で滑りにくく、経年劣化によるとげやささくれが発生しません。当社では主に無垢材をデッキやベンチなどに使用しています。

ガラス

強化ガラス

強化ガラス

ガラスは圧縮力に強く引張力に弱いという性質があります。この性質を利用し表面だけにあらかじめ圧縮力を与えておき、結果として通常のガラスより大きな引張力に耐える事ができるのが強化ガラスです。その強度は通常のフロートガラスの3~5倍と言われています。また強化ガラスは表面全体に圧縮力を与えられているので、万が一破壊するときには全体が一様に破壊します。割れたときの破片の形状があまり鋭利にならないため「安全ガラス」とも呼ばれます。

合わせガラス

合わせガラス

合わせガラスは複数枚のガラスを重ね合わせたガラスで、その間にはとても強靱な樹脂フィルムが貼り付けられています。この樹脂フィルムは強度を上げるだけでなく、万が一の破壊時にガラスの飛散や衝突物などが貫通する事を防ぎます。車のフロントガラスや鉄道、航空機の窓ガラスとしても使用されています。

ガラスの選定

ガラスの選定

当社においてガラスが採用される商品としては動物園の観覧施設があります。ガラス柵やケージ(檻)はトラやライオンと言った猛獣や小型で動きの速いサルなどの動物たちを間近で観察する事ができます。観覧者、飼育者、動物の安全を確保するため、当社では主に強化合わせガラスをご提案しています。

FRP

FRP

FRP

FRPは繊維強化プラステック(Fiber Reinforced Plastics)の頭文字を取ってFRP(エフアールピー)と呼ばれ、柔らかなプラスチック樹脂に硬いガラス繊維等を混ぜた軽くて丈夫な材料です。当社のFRP商品は主に公園施設として使用されるもので、オリジナルの型を用いたかわいい動物シリーズの置物や遊具、優しいフォルムとカラフルな色合いのファニチャーなど自然に笑顔がこぼれるようなかわいらしい商品たちです。またFRP商品の補修についても対応しております。

NS436-S:ダックスフンド
NS435-S:セントバーナード
NS434-D:パンダD
NS433:リス
NS431:子鹿
NS423:カバB
NS418:ゾウ
NS414-C:トラC
NS413:クマ
NS410:ラクダA
NS408:ライオンB
NS405:タヌキ